私の旅ノート#01 〜ハワイ編〜

先日、「関空旅博」へ行ってまいりました。
国内外の観光局や航空会社、旅行会社などが集結しPRを行うイベントです。
世界中の最新観光情報やお得な情報、また世界のグルメも出店!国際空港らしく、旅の話題満載のイベントでした!
また、イベントステージではベリーダンスや、バリ舞踊などの公演もあったりと世界を満喫。


そして、スペシャルステージは・・・吉本興業より、ほっしゃんとなかやまきんに君によるトークショー(笑)さすが、芸人さん。生で観るとやっぱり声の張りが違いますね〜。そしてお客さんとの絡みがウマイ!これまでの旅の思い出などを語っておられました。

そんなトークショーを観ながら、私がこれまで訪れた国々を思い出しておりました。20代の頃、心の赴くままに旅しておりました。最近は子供も小さいので、海外へ行ける回数もめっきり少なくなってしまいましたが、これまでで印象深かった旅ノートを綴りたいと思います。




そんな第一回目はハワイ編。



それは10年前。当時企画会社に勤めており、毎日終電に飛び乗って帰る・・というような仕事尽くめの毎日。仕事を任されるようになり、そんな中で日々のストレスを感じ、自分の将来の展望を考えた時、突然大きな冒険をしたくなったのです。
以前から考えていた「海外生活」。学生時代「留学」という選択はしなかったけれど、社会人になって、仕事を任されるようになり、ある程度自分に「自信」がついたんですよね。今思えば、ちょっと生意気かも。だけど知らない土地で、イチから何かを始めたい、自分を試したいと思い立ってしまったんです。

思い立ったら即行動!ビザの関係で就職は難しいものの、「インターン」という制度で渡米する事に。行動を起してすぐに、ハワイの現地法人からオファーを頂きました。
アメリカは当時何回か行っていたけれどハワイのような「リゾート」には全く興味なかった私。インターンでハワイへ渡るまで、一度も行った事がなかったのです。

しかし、行ってすぐにわかりました。なぜ人々はハワイが好きなのか。そして必ずリピーターになるのかを。体感した人にしたわからない、開放感と爽快感?なんとも言えない透き通った空気、そして花の香り。ハワイアンブルーとはまさにこの事、こんなに空と海が青いのか!というあの感動は忘れられません。これまで自分の心に溜まっていたものが一気に吹き飛ばされたというか、何もかもがクリアにされたような気がしました。



※ワイキキにて



しかし、素晴らしいのは空や海だけではないのです。住んでみて分かった事、それは現地の人々の温かさ、そして全てを寛容に受け入れてくれる精神、アロハスピリッツ。
うまく言葉では説明できませんが、相手を受け入れ、自分の精神そのものを相手に与える心・・・と言いましょうか。「ALOHA」の言葉の持つ意味がわかった時、本当に心が穏やかになり自分が生まれ変わった気がしました。





さて、オファーを頂いて私が働く事になったのは、Tシャツのプリント会社。工場とオフィスが併設されており、私はデザイン部門で働く事に。
一応、「プロ」としての採用だったため、かなり優遇して頂きました。
住む場所も全て手配して頂き、アパートはStudioタイプで1ヶ月800ドルと決して安くはない値段(ハワイは高い!)も会社が全て負担してくれたのです。後で聞けばそんな高待遇なインターン生活はないよ!あなたは本当にラッキー!と良く言われたものです。



※写真は住んでいたアパートの周辺 Makiki Kewalo st ワイキキから少し離れた閑静な住宅街。


Makiki(ワイキキ近く) からkalihi(空港近く)まで毎日片道30分の道のりを自転車で通うというアクティブな毎日。太陽に燦々と照らされながら、会社に着く頃には汗びっしょり。しかし、爽やかな汗でした。いや〜、あの頃は若かった!


私はデザイン部門だったため、工場の中にあるアートルームで仕事をしておりました。
Tシャツプリントの原画(デザイン)から版下までの作業が主な仕事で、デザインのメインはイラスト。その時のご縁で帰国してから10年近く経つ今でも当時のお客様からデザインの依頼を頂いており、メールと電話にてやりとりさせて頂いております。本当にありがたい!(涙)


※当時仕事をしていたアートルーム。外にはシルクスクリーンの機械が3台あり、工場との連携しながらの作業。




※当時担当したマラソンイベントのTシャツ。賞品の車もラッピングされています〜。


そして、こんな事も。現地の新聞で取材を受けました!^^



仕事はこれまでの経験とスキルがあったので、すぐに慣れましたがやはり苦労したのは言葉。英語が不十分なまま行ったのですが、日本で勉強していた英会話は全くモノにならず・・T_T 当たり前ですよね。
毎日、電子辞書と英語の本、ノートを持ち歩き、事あるごとにその場でページをめくっておりました。
アパートに戻ったら、英語の予習復習。今日交わした会話、明日交わすであろう会話。もう基本を学んでいるヒマはない。とにかく日々生きて行くための言葉を身につけなければと思い、自分でシチュエーションを想定し、まるで歌や台詞を覚えるかのように文章を暗記する日々・・(笑)トレーニングのために英語で日記を書いてみたり・・ 慣れてきた頃にはジョークを交えてみたり。
しかし、言葉も失敗の連続を重ね身に付いてはきましたが、やはり仕事の中でのトークになるとつまづく事が多々ありました。うまく理解できなくてとんだ勘違いをしていたり、クライアントから言葉の通じる人を出せとピシャリと電話口で言われた事も。。その時はただただ、悔しかった。





自分の力で、その場を生き抜く。
伝手もなく、誰も知らない場所に、ポーンと一人飛び出した時、本当の自分の力が試される。
その為には、自分とは何か、どんな人間なのか、アイデンティティをしっかりと持ち、「自分」を主張しないと生きていけない。当時のそういった経験が今の自分に繋がっていると強く思うのです。


そんな素晴らしい人生経験ができたハワイでの生活。私の人生観を大きく変えるターニングポイントとなりました。そして、独立する際にもその時の経験や自信が私にとって大きな力となったのです。


一歩踏み出す事の勇気、その先にある未来を信じて、決めるのは自分しかいない。しかしそこにある無限の可能性を知った時、その感激や感動に病み付きになる。
だから、これからも冒険はやめられないんですよね。